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2014年10月31日 (金)

 沖縄の知事選が始まった。

 沖縄の知事選が始まった。
 仲井真現知事の側は全力をあげて、JA、電力総連、医師会、水産業、建設業、不動産業、電気工事業などの業界団体から指示を取り付け、県内11市の市長のうち、名護と那覇を除く9市長の指示を取り付けたという。背後にあるのは、自民党の動きである。
 とくに問題なのが、電力総連の動きである。あれだけのことをやっておいて恥じない。これこそが日本的な集団主義というものだ。
 単数を複数に直してキルケゴール『死に至る病』から引用する。
 「彼ら自身の目には自分が実際の自分よりも善いものにみえる。彼らは自分自身を誇るようになった。ところで、この誇りの気持ちからすれば、過去のことはまったく過ぎ越してしまったことにしてしまいたいのである」。あるいは、自分たち自身を誇るためには、従来の路線を続けざるをえないのである。キルケゴール的にいえば、自棄と絶望の相乗によって前進感覚をえるという訳である。それのみが救いのようにみえるのである。これはしかし、自棄と絶望の道だ。
 悪の集団主義の現象学のようなものが必要なのであろう。
 この集団主義は「悪」というものを見えなくする。
 

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