BLOGOS

著書

twitter

公開・ダウンロード可能論文

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

« 日本の北方領土問題と歴史学ーとくに明治国家の愚行の評価について | トップページ | 岡本太郎記念館 が「企画展、「生きる尊厳 -岡本太郎の縄文-」を開催する »

2016年2月19日 (金)

サンダースの移民政策と2月16日のツイート

 サンダースの2月17日のツイートに下記のようにある。

 Our country is great because we are the sons and daughters of immigrants, and I think we should all be very proud of that.
 私たちの国は我々が移民の息子であり娘であるからこそ偉大なのであって、私たちは、そのことに誇りをもつべきだと思います。


 これは移民についての政策論のなかでの発言としてはその通りだが、「移民」によって抑圧されたネイティヴアメリカンの人びとには辛い発言である。これが「移民国家」アメリカの難しいところだろうと思う。

 サンダースがどのような外交政策を出してくるかに注目しているが、それは一種の「アメリカ大陸+アフリカ大陸」「モンロー主義」のようなものになるのではないかと思う。

 結局、外交政策というのは世界観である。それは合衆国が深い関係をもつ、アメリカ大陸とアフリカ大陸という二つの大地域の自立と平和の要求ということである。

 ヨーロッパをのぞけば、アメリカの人口の相当部分はこの二つの大地域に由来している。歴史学が共通して語るのは、16世紀における世界資本主義形成が、まず南アメリカにおけるインカ・マヤ文明の抑圧と大虐殺、アフリカにおける虐殺と奴隷購入によって支えられていたことである。ヨーロッパ文明は世界中でもっとも野蛮で暴力的な文明であって、他大陸の富の収奪によって支えられていた。やや後のことになるが、ジェームズ・ワットの蒸気機関の発明に融資された資金のことごとくが奴隷貿易からの収益であったという。ロビンソン・クルーソーと奴隷フライデーの話は、実際にはひどく残虐な話なのである。

 これはヨーロッパの罪過であるが、アメリカ合衆国は、このヨーロッパの罪過を条件として作られた国であり、合衆国はヨーロッパにかわって、その歴史的負債を返却しなければならない「移民国家」なのである。その自覚のもとに「アメリカ大陸+アフリカ大陸」の繁栄と平和をめざすというのが、彼らの世界観にならなければならない。

 サンダースのいうように、アメリカが相互に平等対等な諸民族の協働的な国家であるという場合、なによりも重要なのは、このことだ。アメリカは中東やヨーロッパよりも、まず南北アメリカ大陸とアフリカをむいてアメリカの未来を考えなければならない。その意味でアメリカはヨーロッパから自立するという形でアメリカのヨーロッパコンプレクスをいやさなければならない。

 まず、南北アメリカ大陸こそアメリカの故国である。たしかに合衆国を建設したのはヨーロッパからの移民が中心であった。しかし、現在のアメリカの人口は南北アメリカの諸民族の全体と融合している。三代・四代さかのぼってみれば、アメリカ人のなかで南北アメリカに広い意味での故郷をもつ人びとは多い。

 アメリカは、この条件を生かして、南北アメリカにおける経済的・文化的な共通性を増大させる方途を探らなければならない位置にいる。南アメリカにおける最近のアメリカの動きを相対化するような自律的政権の動きは、その条件となっている。

 ここではアメリカの現在の世論からいっても、軍事的プレゼンスを抜本的・圧倒的に切りつめることが可能だ。そして、その軍事費を可能な限り速やかに社会投資にむけることをベースとして諸国間の広範な討議と合意を追究することは可能である。もちろん、各地域に固有の文化を尊重するのは当然であるが、合衆国のもつ経済力・技術力をフルにいかして、諸国との経済的な協力関係を増大することは可能であろう。

 アメリカ大陸は、その北端から南端までの全体をみれば、地上でもっとも豊かな大陸だと思う。アメリカ大陸は、発達した情報技術に支えられながらも、自然エネルギーや農業・林業・漁業などの第一次産業をベースとする新しい豊かさを生み出す条件をもっている。そのなかで、アメリカへの移民の流入は、根本的には南北アメリカ諸国の発展によって解決するという展望を世界観として伝えられるかということが大きいように思う。


サンダース2月16日のツイート
If we are serious about rebuilding the middle class and creating millions of good jobs, we must fundamentally rewrite our trade policies.
ミドルクラスを再構築し、数百万のグッドジョブを作るということを本当に考えるなら、我々の貿易政策を根本的に書き換えなければならない。

I am very worried about the US Congress turning its back on science and those who tell us that we have got to cut back on carbon emissions.
 議会が科学に背を向け、炭素排出量を削減しなければならないという人々に背を向けているのが非常に心配だ。

By breaking up too-big-to-fail banks before they face a crisis, we can ensure a healthy financial system & prevent another taxpayer bailout.
 大きすぎてつぶせないような銀行を、それが危機に立ち至る前に分割しなければならない。それによって初めて、健全な金融システムを維持し、納税者による補填をするようなことをさけることができる。


We have to deal with the reality that 50% of young black kids are unemployed and that we have massive poverty in America.
アフリカ系アメリカンの若者の 50% に職がないという現実、そしてアメリカには膨大な貧困が存在するという現実をどうにかしなければならない。

« 日本の北方領土問題と歴史学ーとくに明治国家の愚行の評価について | トップページ | 岡本太郎記念館 が「企画展、「生きる尊厳 -岡本太郎の縄文-」を開催する »

バーニー・サンダースとアメリカ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 日本の北方領土問題と歴史学ーとくに明治国家の愚行の評価について | トップページ | 岡本太郎記念館 が「企画展、「生きる尊厳 -岡本太郎の縄文-」を開催する »